一般の現場見学者やダンプの出入り口の案内など、工事用平面図の詳細表示にこだわらないマイマップを作成するために、大幅なデータ削減によりスマホでの快適な閲覧を目指して行ったことを記述する。
軽量化前 ~27.2Mのデターを描写したマイマップ~
軽量化後 LEVEL-1 ~9.7Mのデターを描写したマイマップ~
軽量化前後でのデータ量の比較(KMLベースでDLしたデータ量)
単位:KB
レイヤー | 軽量化前 | 軽量化後 LEVEL-1 | (実施した場合の想定値) | 軽量化後 LEVEL-2
測点 | 745 | 745 | 745 |
工事車両出入り口やトイレ | 46 | 46 | 46 |
現場事務所 | 11 | 11 | 11 |
食事 | 34 | 34 | 34 |
60.2~65.0 | 8704 | ||
65.0~68.9 | 7987 | ||
68.9~71.7 | 5018 | ||
71.7~77.9 | 5325 | ||
排水施設 | 147 | 147 | |
法面 | 159 | 159 | |
区画線 | 4859 | 実現可能な目標値 2000 | |
構造物 | 4473 | 実現可能な目標値 1000 | |
敷地境界 | 28 | 28 | |
合計 | 27870 | 9933 | 4170 |
軽量化の工夫項目と留意点
簡素化および省略したもの
(1)二重線で表示されていたトラフや管渠類を単線に変更 ライン数 N=364
(2)排水枡、フトンカゴなどを省略
(3)法面の表示を省略
(4)法面ステップの表示を省略し一枚のポリゴンで表示し色付け ポリゴン数 N=131
省略してはならないもの
(1)区画線
(2)舗装端
(3)構造物
区画線と舗装端でひとつのレイヤー、構造物でひとつのレイヤーにする。
軽量化する際の障害
(1)グループ化されたCADレイヤーは、マイマップにラインとして格納できない。すなわち不要な点の間引きが出来ないグループラインになってしまう。色の変更も一式変更されてしまう。たとえば、構造物(赤色)と区画線(灰色系)が同じグループラインになるとどうにも出来ない。
(2)不要な点を間引くため、手書きのラインに置き換えようとした場合、設置したい位置に点を設置しようとしても強制的にずらされるため正確性が落ちる。(最大約3m程度ずれる)また見た目にいびつさが見だつようになる。
軽量化 LEVEL-2の実現性
一般市民の見学に閲覧させた場合、区画線は是非とも優先的に表示すべきものである。区画線は一般市民にとって普段から目にするなじみ深いものであり、自動車免許所有者ならずともある程度の法的根拠を知り得ているものである。
ちなみに、同様に市民になじみ深いものとして道路標識があげられる。
そのため、出来れば優先的にマイマップに表示すべきものであるが、前述したグループラインになってしまうため、描写前のCADデータの前処理に大きな労力が必要である。利活用の頻度を見極めてから軽量化 LEVEL-2は実施すべきと考える。
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