パワポで使うフォント選びの悩み

 パワポで使うフォント選びの悩みは多くの人が持っているはずです。
 かなり、投稿者の偏見や好みで記述してますが多少参考になることでしょう。

目次

代表的な書体

左:MS明朝体   中:MSゴシック体   右:HG教科書体

1.明朝体

 横線に対して縦線が太く、横線の右端、曲り角の右肩に三角形の山(ウロコ)があるのが特徴です。トメ、ハネ、ハライがきちんとわかるようにデザインされています。「可読性」が高い書体のため、新聞や論文、小説、公文書などに利用されるフォントです。長い文章を読むのに適しています。
 一方で、パソコンやスマホなどのディスプレイ上では画面の解像度の関係で、線の細い部分やセリフの部分がきれいに表示されないことがあり、明朝体が使用されることは少ないです。しかし、高精細なディスプレイでは、紙の書籍と同じようにゴシック体よりも明朝体の方が読みやすくなるようです。明朝体は小さくした時にゴシック体より可読性が維持されるという特徴もあります。

 明朝体の与える印象

 繊細さや優雅な印象を与える明朝体は、和や伝統、高級といったイメージを読む人に与えます。細めの明朝体は繊細で上品なイメージがあり女性的な印象を与え、逆に太いフォントであれば大人的で固い印象を与えます。
 書体の印象については、別の機会で解説します。

2.ゴシック体

 ゴシック体は見出しや看板などに使われ「視認性」が高いフォントです。線が一定の太さではっきりしていて見やすく、PowerPointなどプレゼン資料を作る際にも、遠くからはっきり見えるので適しています。
 一方で、ゴシック体は「可読性」が低く、長い文章には向いていません。

ゴシック体の与える印象

 親近感、男らしさ、安定感、カジュアル、力強いという印象を与えますが、フォントの太さによって見る人に与える印象が変わってきます。太めのゴシック体は安定感があり、元気や力強さを感じさせますが、逆に細くなると、洗練された印象を与えたり、女性的な印象を与えるようになります。

3.教科書体

 名前の通り教科書の文字として使用されるフォントです。書道の楷書体に近いです。PowerPointなどプレゼン資料を作る際に使うことは無いでしょう。

プレゼン資料においては、ゴシック体を用いるのが基本

ゴシック体が基本といっても沢山ありすぎで、どれを使えばいい?

左:非UDフォント/MSゴシック   右:UDフォント/BIZ UDゴシック

ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)

 ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)は、「ユニバーサルデザイン」のコンセプトに基づいた誰にとっても見やすく読みやすいフォントです。 読みやすさに加えて、遠くからでもわかりやすく読み間違いがないように、可読性や視認性、判読性が高くなるようにデザインされているのが特徴です。
 例えば、”6”はUDフォントは空きが大きくて”8”と間違えないようにデザインされています。だだ、デザイン的には回りの余白減らして広がった印象があるため同じポイント数でも非UDフォントより大きく感じ不格好に見えることが欠点です。

UDフォントを選んでおけば無難

太字に向いたゴシック体フォントは?

左:BIZ UDゴシック   右:BIZ UDゴシックの太字

わたしは、太字を使わない。

 UDフォントは、可読性や視認性、判読性を目的としているため、太字にして空き部分のバランスを崩すことはやめた方が良いと考えます。


左:HGP創英角ゴシックUB   右:HGP創英角ゴシックUBの太字

もとが太字デザインのフォントを使う手もある。

 どうしても太字を使いたいなら、もともと太字デザインのフォントを使う手もあります。例にある「HGP創英角ゴシックUB」などがそれです。可読性や視認性、判読性としてはかなり劣りますし、個人的にはデザイン面から使いません。(昔は強調する際によく使っていたフォントですが…)

 ちなみに、「HGP創英角ゴシックUB」をさらに太文字にすると文字が潰れてしまいます。でもこういう使い方してるパワポって度々みます。

基本、太文字は使わない。

メイリオや游ゴシックは上付きなので注意!

左:BIZ UDゴシック   中:メイリオ   右:游ゴシック

メイリオはパワポ用のフォントでは無い。

 メイリオは、2010年代の前半に結構もてはやされたゴシック系フォント。自分も流行に乗って使っていた。今でもメイリオのみでパワポを作成している人は多く、「メイリオはパワポ用のフォント」であると誤解している人も多いだろう。
 これは、Windows Vistaのシステムフォント向けに開発された和文フォントで、名称の由来は日本語の「明瞭」。このフォントは和文と英文の調和を重視して、和文を縦方向に95%に圧縮した形にして下部にスペースを開けた。こうすることで和文・欧文が混じったときに、それぞれのベースラインを合わせつつ、文字が上下に踊って見えるという従来の問題を解決したのだという。
 しかし、これをパワーポイントで使うと厄介だ。スライドタイトルとして最上位に配置すると上に寄りすぎて余白のバランスがとてつもなく悪い。別のシーンになるがホームペジーのUIパーツ(ボタン・タブ)には不格好すぎるので絶対用いない。他のフォントと組み合わせて使うのは無理。游ゴシック(有限会社 字游工房(じゆうこうぼう)が開発)はメイリオより新しく悪いくないフォントだが、メイリオと同じく上付きなので扱いは苦労する。欧文との混合であれば考えなくも無い程度。

メイリオ、游ゴシックは使わない。

結局、何を使ったらいいの?

BIZ UD(P)ゴシック

 ゴシック系UDフォントと言っても沢山あるので決められないなら、とりあえず「BIZ UDゴシック」を使うのが無難と結論づけておこうかと思います。なお、新しいフォントは次々に開発されており、”流行フォント”も存在します。最近はモリサワのフォントについてよく目します。
 実は、「BIZ UDゴシック」、「BIZ UD明朝」を開発したのは「株式会社モリサワ」です。

悩むならBIZ UD(P)ゴシックを使うのが無難

 本音を言うと、デザイン的にUD系フォントは好きでは無い。

[BIZ UDゴシック]と[BIZ UDPゴシック]の[P]ありなしのフォントの違いは?

 ”P”は、プロポーショナルフォント(可変幅フォント)のことです。
 詳細はモリサワのQAで確認し選択してください。

参考:MSゴシック体のPありなしの違い

上段:MSゴシックP   下段:MSゴシック

 欧文の場合は、プロポーショナルフォントの方がまとまりが良くきれいにみえる。また、横幅が小さくなるためパワポ内の配置には便利。なお、ここまで読んでくれたかたがMSゴシックを使うとは思えませんが参考に。

パワポで明朝体を使いたい!

 いつか、別の投稿にて…

この記事を書いた人

 2010年3月まで、北海道の「オホーツク地方」に勤務。2010年4月「日高優駿浪漫街道」沿線に転勤異動。2013年4月千歳市に転居。水のあわない仕事を渋々している。早く株で儲けて株式の配当金と家賃収入で所得を得、仕事を辞め”不労者”になるのが夢。こよなく苫小牧を愛し住宅ローンを返済中(T_T)  最近、花粉症になったみたい。  えらく気に入っている言葉は"刻舟求剣"である。  M3を買うのが夢のまた夢!!

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